以下NHKニュースから転載です。
若い女性ががんの治療の過程で不妊になることを防ぐために、治療前に卵子を凍結保存するケースが増えていることを受けて、日本産科婦人科学会は全国の保存状況などを一元的に管理するシステムの導入を検討していることがわかりました。
がん患者の若い女性が、抗がん剤や放射線治療によって卵巣などにダメージを受けて不妊になる事態を防ぐため、治療前に卵子を凍結保存するケースが増えていますが、全国のクリニックで行われ、実態がわからないことが課題となっていました。日本産科婦人科学会は、それぞれの医療機関ががん患者の卵子の保存状況を入力し、全国の状況を一元的に管理するシステムをつくる方向で検討していることがわかりました。システムでは、患者の年齢のほか、がんの種類や進行度、それに保存している卵子や受精卵の個数などを入力することを検討しているということです。小児がんの場合などでは、卵子を凍結保存してから妊娠するために使うまで10年以上保存するケースもあり、システムが整備されると、医療機関が急な事情で閉鎖された際にも別の医療機関に移管することなどが可能になるということです。日本産科婦人科学会は、さらに検討を重ねて、3年後の平成32年にも運用を始めたいとしています。
日本産科婦人科学会の生殖・内分泌委員会の委員長で、東京大学の大須賀穣教授は、「卵子などの適切な保存とともに凍結保存の有効性を検証することにもつながる」と話しています。
卵子の凍結保存 排卵誘発剤で卵巣を刺激し、採取した卵子を極低温の液体窒素の中で凍らせ保存する。将来体外受精に使うのが目的。従来は主に、がんの放射線療法などの後に妊娠の可能性を残したい患者を対象に行われてきた。卵子は細胞膜が弱く、凍らせると染色体が損傷する恐れがあり、精子や受精卵の凍結に比べて技術的に難しかったが、技術の改良で可能になった。米国では凍結を経た卵子で出産に至った例は約10%とする報告もある。
iryou.chunichi.co.jphttp://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20130914085618117
凍結保存された卵子(受精していない状態)を溶解して受精する事は可能ですが、成功率は凍結品質がどのレベルかによってかなり差が出ると思います。凍結保存料も年単位で数万円かかるので、10年以上保存する事もあるので、お金の準備も必要ですね。
しかも。1個や2個保存しても出産は望めないため、最低でも10個以上は保存すべきでしょう。
病院によって異なりますが、保険適用外のため約70万円~100万円と高額です。 さらに卵子1つにつき、年間約1万円の凍結保管料がかかり、毎年払う必要があります。 凍結した卵子を解凍して体外受精を行なうときにも、約30万円~50万円かかります。 卵子凍結保存をする際は、長期的にコストがかかることを覚えておきたいですね。
初期費用100万円+10万円かける年数の計算式でざっと計算すると10年で200万円程度はかかるということになります。
将来、体外受精(IVF)の際に残り数に限界があるので、着床前遺伝子スクリーングはできない可能性もあります。